第４回『キャラクター紹介：エリオット』

　「今日の日直、魔女っ娘リリィ！　出席をとりまーす！」


　「なかなか懐かない警戒心むき出しのにゃんこ、アッシュくん！」


　「………………」


　「ツンデレなの？　クーデレなの？　そもそもデレはあるの？　エリオットくん！」


　「………………」


　「……って、返事しなさいよ！」


　「……馬鹿らしい」


　「はいはい……、ということで今回は特別ゲスト！　エリオットに来てもらってます！」


　「エリオットは街の牧師さんなの、こう見えても」


　「一言余計だ」


　「……なんで娘のコゼットは可愛らしい良い子なのに、父親のあなたはこうなのよ」


　「ふん……」


　「でも、やっぱり"あの人"に似てるのよねぇ……」


　「だから言っているだろう？　お前にはそんな覚えないと」


　「わ、分かってるわよ！　もう、"彼"ったら一体どこに行っちゃったのかしら……」


　「……いい加減諦めたらどうだ？」


　「諦めないわよっ、諦めてたまるもんですか！」


　「………………」


　「………………」


　「………………」


　「………………」


　「……もう帰ってもいいか？」


　「ちょ、ちょっと待ってよ！　いくらなんでも早すぎるわ！」


　「まだ話すべきことがあるのか？」


　「………………」


　「……うわ、無い。あなた、もう少し何か設定が欲しいわ」


　「それは悪かったな」


　「どうしてくれんのよ、いつにも増してぐだぐだじゃないの……」


　「というかアッシュ！　アンタ、何か喋りなさいよ！」


　「な、何をだよ……」


　「ほら、ゲストさんに何か言ったら？」


　「何かって……」


　「………………」


　「………………」


　「………………」


　「………………」


　「………………」


　（どげしっ）


　「い、づぁっ！」


　「この組み合わせ最悪ね、全く話ができない……」


　「………………」


　「こらそこっ！　無言で立ち去ろうとしないでよ！」


　「そろそろ礼拝の時間だ」


　「む……、仕方ないわね……」


　「あっ、そうそう、この作品は宗教関係の話を取り扱っているの」


　「念のため言っておくけれども、制作者はどんな宗教も宗派も否定しないわ」


　「倫理的なものは扱うべきじゃないのだろうけど……。ま、そこら辺はフリーゲームだから甘く見て頂戴」


　「……人種差別的な問題も軽く扱ってなかったか？」


　「ま、そこら辺はフリーゲームだから甘く見て頂戴」


　「………………」


　「大事なことだから２回言ったわ」


　「………………」


　「うわっ、分かった分かった！　もう終わりにするから、最後に――！」


　「……何だ？」


　「今週の下ネター！」


　「さん、にい、いち、きゅっ！」


　「………………」


　「……付き合ってられないな」


　「次回は、ネタバレしない程度にそこはかとなく隠しキャラを紹介するわ！　須（すべか）らく見なさい！」


　「あら？　私、ちょっと早く来過ぎてしまいましたか？」


　「へっ？　今の声って誰！？」





■次回『キャラクター紹介：隠しキャラ』